

- 社会福祉士主事任用資格って何だろう?どうやったらとれるの?
- 社会福祉士とはどう違うの?
今回は社会福祉士主任任用資格について詳しく紹介します。
福祉系の求人を見ていると応募要件に「社会福祉主事任用資格」が求められていることが少なくありません。
「これから福祉職で働いてみたいと思っている」
など様々な状況にある方が多いと思います。
しかし近年、民間でも要件としている求人もあります。
今回は社会福祉主事任用資格の業務内容、資格の取り方、社会福祉士との違いについて解説をしていきます。
この記事の筆者について

新卒でメーカー営業を1年半務めるも挫折、紆余曲折あり福祉施設に8年勤めました。その間社会福祉士を働きながら取得しています。
その後、30代で地方公務員に資格枠(社会福祉士)で採用され、後に精神保健福祉士の資格も取得しています。
現在はWEBライターをしています。
実体験を交えながら有益な情報を伝えていきます。
この記事は3分程で読めるようまとめています。最後までお付き合いいただけると嬉しいです。
【結論】
- 社会福祉士主事任用資格とは都道府県や市町村の福祉事務所(公務員)の社会福祉主事になるための資格
- 一部、民間でも社会福祉士主事任用資格を要件としている求人もある
- 社会福祉士任用資格社会福祉士に比べ、比較的簡単に取得できる
- 社会福祉士と比べ業務に大きな違いはなく、認知度や資格の難易度に違いがある
具体的に紹介していきます

1 社会福祉主事任用資格とは
- 【社会福祉士主任用資格とは】「社会福祉主事」に関わる業務(主に公務員)に携わる場合に必要になる資格
- 【とり方】任用資格取得に試験はない、いくつか取得方法がある
- 【注意点】任用資格だけでは効力を発揮しない点に注意
①社会福祉士主任用資格とは
社会福祉主事は、主に都道府県や市町村の福祉事務所に配置されています。
仕事内容は福祉六法に基づいて地域で福祉サービスを必要とする「生活困窮者」「高齢者」「母子父子世帯」などの住民に対し相談業務や施設入所、生活保護の適用など様々な行政的福祉サービスを行っています。
②社会福祉主事任用資格のとり方
- 大学・短期大学で厚生労働大臣が指定する3科目以上を収めて卒業をする
- 中央福祉学院ないしは日本社会事業大学の通信教育課程を修了する
- 社会福祉主事養成機関にて指定の科目を履修し卒業する
- 都道府県主催の講習で指定科目を終了する
- 社会福祉士、精神保管福祉士等の国家資格を取得する
社会福祉主事任用資格は社会福祉士や介護主任専門員などとは異なり資格を取得するために試験を受ける必要はありません。
大学や短大、専門学校で指定の3科目を収める、もしくは全国社会福祉協議会で行われる通信教育課程を受講し修了させるなど要件は様々です。
③注意点
- 「任用資格」は取得するだけでは効力を発揮しない。地方公務員試験に合格し、福祉事務所等に配属されてはじめて「社会福祉主事」を名乗ることができる
- 民間の場合(病院・介護施設など)は任用資格を持っていても社会福祉主事を名乗ることはできない
注意したいのが「任用資格」は取得するだけでは効力を発揮しない点。
任用資格を取得後、地方公務員試験に合格し、更に福祉事務所に配属されてはじめて「社会福祉主事」を名乗ることができます。
ちなみに「社会福祉主事任用資格」を持っており、民間(病院や介護施設)で相談業務を担当していても社会福祉主事を名乗ることはできません。
あくまで公務員として採用された場合のみ社会福祉主事を名乗ることができます。

例えば、病院に勤めた場合MSW(医療ソーシャルワーカー)と呼ばれます。
2 社会福祉主事任用資格のメリット

- 試験がなく比較的簡単に取得できる
- 福祉の相談業務に携わりたい場合、仕事の選択肢が広がる
試験がなく比較的簡単に取得できる
社会福祉士資格と異なり所定の専門学校等に通った後、国家試験を受けて合格をしなければならないという規定はありません。
「何らかの試験を合格しなければいけない」ということはないので比較的簡単に取得できる資格といえます。
福祉の相談業務に携わりたい場合、仕事の選択肢が広がる
社会福祉主事任用資格取得は、資格を活かし福祉事務所のような公的機関の求人に特別枠で応募できる点です。
福祉事務所の配置職員には社会福祉主事の配置を義務付けています。
そのため、公務員として福祉業に携わりたいと考えている方にとっては任用資格が強みとなり
- 一般枠より倍率が低い傾向にある福祉職枠で応募できる
- 採用後も福祉関係部署以外に異動されにくい
などのメリットもあります。
また、働く先は都道府県や市町村の役所だけではありなく、民間の福祉施設などにおいても相談業務に携わることができるのです。
「社会福祉士主任用資格優遇」としている求人もあり
- デイサービスなどの高齢者福祉施設
- 児童発達支援センター
などをはじめとした多数の求人要件に社会福祉主事任用資格所持者が求められている場合も多々あります。
そのため、社会福祉主事任用資格を取得することで、就業先をより幅広く選択でき、有利にはたらく可能性があります。
3 社会福祉士主事任用資格と社会福祉士との違い

- 業務上の違いはほぼない
- 社会福祉士の方が取得難易度は高く、世間の認知度も高め
- 任用資格は”社会福祉主事”に関連する業務に就くために必要
業務上の違いはほぼない
社会福祉主事任用資格と社会福祉士は携わる業務内容としては、ほとんど違いがありません。
社会福祉士は取得難易度は高く、世間の認知度も高め
社会福祉士は名称独占の国家資格であるので取得には指定の専門学校や大学に通い受験資格を満たしたうえで、国家試験を受けて合格をしなければなりません。
社会福祉士の合格率は、およそ30%弱の試験ですので、決して平易な試験ではなく難関資格の1つといえるでしょう。
一方、社会福祉主事任用資格は、指定された科目の履修を終了するだけですので、国家試験をうける必要性はありません。そのため、資格取得をする過程においては社会福祉士と比べて簡単であるといえます。
社会的認知度は社会福祉士のほうが社会的な知名度は高くメジャーな資格であるといえます。
任用資格は”社会福祉主事”に関連する業務に就くために必要
両者の大きな違いといえば社会福祉士は、日本の法律で規定されている「国家資格」であることに対し、社会福祉主事任用資格はあくまでも「任用資格」で、特定の職業やその職位に任用されるための資格です。
公務員で社会福祉主事と採用されて初めて名乗ることができます。

まとめ

いかがでしたか。
社会福祉主事の業務のイメージ、社会福祉主事任用資格の取得方法についてお役に立てたでしょうか。
社会福祉主事は主に公的機関の福祉事務所で相談業務を行いクライエントのよりよい毎日を送るための手助けを行うことができます。
民間でも社会福祉主事任用資格を募集要件にしている求人もあり、仕事の選択肢の幅が広がります。
2つの違いを理解し、転職・就職に上手く役立てていただけると幸いです。
- 社会福祉士主事任用資格とは都道府県や市町村の福祉事務所(公務員)の社会福祉主事になるための資格
- 一部、民間でも社会福祉士主事任用資格を要件としている求人もある
- 社会福祉士任用資格社会福祉士に比べ、比較的簡単に取得できる
- 社会福祉士と比べ業務に大きな違いはない。認知度や資格の難易度に違いがある