

「社会福祉士」
まだまだ聞きなれない方も多いと思います。
この記事は社会福祉士という資格を1から解説していきます。
福祉のこと、介護のこと全然知らなくても大丈夫です。福祉に触れたことのない方にもできる限り分かりやすく、簡単に紹介します。
社会福祉士に興味がある方だけでなく、これから福祉で働き始める方、もう働いているけどまだ良くわからないなって方、この記事を読めば社会福祉士がどういったものか掴めるようになります。
この記事はだいたい3分程で読み終えるようまとめています。是非最後までお付き合いください。
この記事の筆者について

その後、30代で地方公務員に資格枠(社会福祉士)で採用され今日に至ります。後に精神保健福祉士の資格も取得しました。実体験を交えながら有益な情報を伝えていきます。
こんな方に向けて記事を書きました

そもそも社会福祉士が何なのか分からない。社会福祉士って何?
社会福祉士ってどんな仕事をすることになるの?
社会福祉士の収入面はどうなんだろう
【結論】「社会福祉士」は相談・調整・援助のプロ。幅広く活躍の場がある
-
社会福祉士は福祉の国家資格のひとつ。相談・調整・援助のプロとして活躍できる
- 福祉士資格の中でも相談(ソーシャルワーク)が専門の資格
- 国に認められた国家資格
- 名称独占資格
- ひと口に相談といっても仕事内容の種類はたくさん。社会福祉士に関連する仕事を紹介
- 収入面では福祉の中で高い方に位置する
詳しく見ていきましょう
社会福祉士は福祉の国家資格のひとつ。相談・調整・援助のプロとして活躍できる


基本から少しずつお伝えします。
まず、社会福祉士というのは福祉の国家資格のひとつです。
福祉の国家資格は他にも介護福祉士、精神保健福祉士の2つがありあり、3つ合わせて三福祉士と呼ばれてたりします。
介護福祉士、精神保健福祉士についても簡単に説明しておきます。
介護福祉士の仕事は、介護が必要なお年寄りや障害のある人に対して、スムーズな日常生活が送れるように、食事や入浴、排泄、歩行などの介助や介護者からの相談に応じてアドバイスをしたり、介護者の精神面での支えになったりたりすることが主な仕事です。
介護を必要とする方々のさまざまな生活行為・生活動作を支援し、支える知識と技術を学び、実践していきます。
精神保健福祉士はうつ病などの精神疾患を抱えている方の自立・社会復帰するために相談、支援などの手助けをする資格です。ストレス社会と言われる現在、精神疾患を抱えている方は増加傾向にあり、今後も重要性が高まっていくと予想できます。医療機関に勤めている方が多いです。

社会福祉士は福祉士資格の中でも相談業務(ソーシャルワーク)が専門の資格

他の福祉の資格とどんな違いがあるの?
社会福祉士は他の資格とどう違うのでしょうか。
それは、社会福祉士は「福祉の相談」に特化した仕事という点です。
社会福祉士は「福祉の相談、調整、援助のプロ」という説明をしました。その中で「福祉の相談」はどのようなものがあるでしょうか。
いくつか例をあげると
- 介護が必要なおじいちゃん・おばあちゃん
- 何らかの障害を持っている方
- 生活に困窮し困っている方
- 学校生活でいじめなど困っている児童
- 何らか虐待を受けている人
他にもありますが、福祉の相談を必要としている人はたくさんおり、その内容も様々です。社会福祉士はこのような悩みを抱えているクライアントさんに寄り添い相談にのり解決に導くことになります。

・国に認められた国家資格
先ほども言いましたが社会福祉士は国家資格です。
平成30年9月末現在226,283人の方がこの資格を持っています。
年に一回試験があり、合格すると社会福祉士を名乗ることができます。
社会福祉士の合格率は29.3%(2020年)と約30%で推移しています。
参考までに直近の社会福祉士の受験者数、合格者数、合格率を載せておきます。
実施時期 | 合格率 | 受験者数 | 合格者数 |
---|---|---|---|
第32回 令和元年度 (2020年2月2日) | 29.3% | 39,629人 | 11,612人 |
第31回 平成30年度 (2019年2月3日) | 29.9% | 41,639人 | 12,456人 |
第30回 平成30年度 (2018年2月4日) | 30,2% | 43,937人 | 13,288人 |
第29回 平成29年度 (2017年1月29日) | 25.8% | 45,849人 | 11,828人 |
ちなみに介護福祉士の合格率が69.9%(2020年)、精神保健福祉士の合格率が62.1%(2020年)なので数字だけ見ると三福祉士の中では難しい部類に入ります。
・名称独占資格

続いて名称資格独占について説明します。社会福祉士は名称資格独占といわれる資格です。
社会福祉士は定められた手続きで国家試験を受け、合格して初めて名乗ることができる資格です。資格を持っていないと名乗ることができません。
「そんなの当たり前じゃん!」って思われる方もいるでしょう。
社会福祉士の仕事は資格がなくてもできるが、社会福祉士と名乗るには社会福祉士の資格をもたないといけません。
似ている言葉に「業務独占資格」という言葉があります。
医者や弁護士など、法律で定められた資格を持っていないとできない仕事のことです。
無資格で業務独占資格をやると罰せられます。
社会福祉士の資格はこの業務独占資格ではないので社会福祉士の資格を持っていなくても誰でも同じ仕事をすることができます。
そこで活きてくるのが名称独占資格、「私は社会福祉士を持っています」と周囲に伝えることができます。
資格の有り無しで専門知識があるかどうかひとつの基準にもなります。相談者(クライアントさん)の立場だと国家資格を持ってる人に相談したいですよね。
社会福祉士はそんな資格です。
ひと口に相談といっても仕事内容の種類はたくさん。社会福祉士に関連する仕事を紹介


ここまではいかがですか?少しは社会福祉士についてイメージがわいてきたかなって思います。
次は社会福祉士が活躍している分野や職種を紹介していきます。

https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000194332.pdf
1位 | 高齢者福祉関係 | 43.7% |
2位 | 障害者福祉関係 | 17.3% |
3位 | 医療関係 | 14.7% |
就労している分野
厚生労働省公益財団法人 社会福祉振興・試験センターのデータをお借りしました。
はやり超高齢化社会日本、高齢者に関連する仕事に従事する方が多いですね。続いて障害者福祉、医療と続きます。この3つで全体の3/4を占めていますね。
今ご覧の方もこれらの分野で既に働いてる方もいるのではないでしょうか。
就労先での職種
1位 | 相談員・指導員 | 34.0% |
2位 | 介護支援専門員 | 13.8% |
3位 | 施設長・管理者 | 13.3% |
相談関係が1位ですね。3人に1人が相談員関係の仕事に就いていることが分かります。
2位は介護支援専門員、介護サービスの給付計画(ケアプラン)を作成し、他機関と連絡、調整等を行うなど、社会福祉士の相談業務と重なっている部分が多いですね。
勤め先について更に詳しく知りたい方はこちらもご覧ください。
収入面では福祉の中で高い方に位置する

ここまでお疲れさまでした。最後は気になるお金の話。社会福祉士の収入についてみていきましょう。
男性4,390,000円 女性3,390,000円
http://www.sssc.or.jp/touroku/results/pdf/h27/results_sk_h27.pdf#page=10(公益財団法人社会福祉振興・試験センター)
ちなみに
介護福祉士の平均年収は男性3,280,000円女性2,400,000円、
精神保健福祉士の平均年収は男性4,030,000円女性3,210,000円です。
社会福祉士は福祉資格の中で高い収入の部類に入ります。

まとめ

いかがでしたか。今回は社会福祉士について少しでも知るきっかけになるようまとめました。
見にくい、分かりにくい等のご意見があったら遠慮なく教えていただければと思います。
- 社会福祉士は福祉の国家資格のひとつ。その道の「相談、調整、援助」のプロとして多くの人を解決に導く
- 福祉士資格の中でも相談(ソーシャルワーク)が専門の資格
- 国に認められた国家資格、試験は年に1回。合格率は30%を推移している。
- 名称独占資格。誰でも同じ業務をすることができるが国家試験に合格しないと名乗ることはできない。
- ひと口に相談といっても仕事内容の種類はたくある。
- 収入面では福祉の中で高い方に位置する
以上です。自分に優しい選択を。
どんな資格なの?勤め先は?年収(収入)は?メリットは?